江戸のきものと衣生活

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出版者:小学馆
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页数:0
译者:
出版时间:2007/6/23
价格:0
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isbn号码:9784096262412
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  • fashion
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  • 织物
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具体描述

江戸時代のきものの発展を、染織・農耕技術の改良、交通・情報網の発達、町人を中心とした文化の充実などと絡めて解説。「江戸の服飾文化」のすべてがわかる初めての本。オールカラー、収録図版350点余。

江戸の色彩と布の美学:庶民から武家まで、暮らしを彩った染織の世界 一部:序章―江戸の布が語るもの 江戸時代は、日本文化の爛熟期であり、その生活様式は今日の私たちが「和」と聞いて思い浮かべるイメージの多くを形成しました。その中心にあったのが、衣服、すなわち「布」を通じた自己表現と社会階層の明示です。本書は、『江戸の着物と衣生活』という一冊が光を当てなかった領域――庶民の日常着を支えた技術、特定の宗教的・儀礼的な装束、そして都市文化がもたらした染織技術の革新に焦点を当て、江戸の衣生活を多角的に再構築します。 江戸の着物と聞けば、しばしば華やかな遊女の装いや、裕福な町人の洒落た小袖が連想されます。しかし、その裏側には、膨大な人口を支えるための地道な生産活動と、厳格な身分制度の中で許された「装い」の限界がありました。本書で扱うのは、その枠組みの中で、いかにして人々が美意識を発揮し、実用性と装飾性を両立させたかという点です。 第二章:色と柄の社会学―規制と解放の狭間で 徳川幕府は、度重なる「奢侈禁止令」を通じて、市民の服装における贅沢を厳しく取り締まりました。特に、金銀の箔使いや特定の高級染料の使用は、身分によって細かく定められていました。しかし、人間は規制されるほど、その裏をかく創意工夫を凝らします。 本章では、奢侈禁止令が具体的にどのような文様や色使いに影響を与えたかを検証します。例えば、派手な色や柄を直接用いることができなくなり、人々は「見えない贅沢」へと移行しました。表地は地味でも、裏地(八掛や胴裏)に豪華な絹織物や緻密な刺繍を施す「裏勝り」の技法が発達した背景を詳述します。また、庶民の間で流行した「藍(あい)」の深い世界を探ります。藍染めは耐久性があり、安価でありながら、その濃淡や絞り、板締めといった技法によって、無限に近いバリエーションを生み出しました。藍の濃さがそのまま生活の豊かさを示す指標となる逆説的な状況を分析します。 さらに、特定の文様――例えば、竹や松といった植物、あるいは吉祥文様――が、禁止令下でどのように解釈され、許容される範囲内で最大限に表現されたかを探ります。紋様が単なる装飾ではなく、時の為政者に対する抵抗や、あるいは逆に忠誠を示す暗号的な意味合いを持っていた可能性も考察します。 第三章:技術革新の担い手―職人集団の肖像 江戸の染織業は、高度に専門化された職人集団によって支えられていました。単に布を織るだけでなく、糸を染め、糊付けし、文様を描き、仕上げるという一連の工程には、それぞれ専門の技術者が存在しました。 一、糸染め技術の深化: 絹糸や木綿糸を均一に、かつ鮮やかに染め上げる技術は、化学的な知識と経験の結晶でした。特に、生糸の油分を取り除く精錬の技術や、発色を安定させる媒染剤の選択は、職人の勘と経験に依存していました。この章では、特定の地域(例:京都の友禅師、西陣の織物師)がなぜその技術で頭角を現したのか、その地理的・経済的要因を掘り下げます。 二、型染めと捺染の発展: 友禅染が確立する以前、型紙を用いた型染めは、大量生産を可能にする重要な手法でした。複雑な多色摺りを可能にした「防染糊(ぼうせんのり)」の調合技術、そしてそれを作るための和紙の選定や、型紙自体の彫刻技術について詳述します。ここでは、型紙を何十枚も重ねて微妙なグラデーションを生み出す「ぼかし技法」が、いかにして確立されたかに焦点を当てます。 三、織りの多様性―真綿と経錦: 織物においては、絹を紡いだ真綿(まわた)を用いた柔らかな風合いの織物と、緯糸(よこいと)のみで柄を出す経錦(たてにしき)の技術が並行して発展しました。特に武家社会において重用された、光の当たり方によって柄が浮かび上がるような織組織の洗練度は、技術的な驚異であったと言えます。 第四章:衣料のライフサイクル―生産から廃棄、そして再生へ 現代社会と異なり、江戸時代の衣服は非常に高価であり、使い捨ての文化とは無縁でした。一つの着物は、所有者の生涯を通じて何度も用途を変え、世代を超えて受け継がれることも珍しくありませんでした。 一、布の再利用(パッチワークと更紗): 古くなった着物や、柄が擦り切れた布は、そのまま捨てられるのではなく、徹底的に解体されました。この解体された布片は、刺し子や、小さな布を繋ぎ合わせた「継ぎ布」として、日常の雑巾や寝具に生まれ変わりました。特に、木綿の古い布を幾重にも重ねて縫い上げた「襤褸(ぼろ)」は、単なる修繕の域を超え、新たな美の様式として捉えるべきです。 二、染め直しと仕立て直し: 流行遅れになった着物は、専門の染め直しの職人の手によって、色を抜き、新しい色に染め直されました。また、袖を切り替えたり、身頃の形を変えたりすることで、着用者の年齢や立場に合わせて仕立て直されました。この「リフォーム」の技術こそが、限られた資源を最大限に活用する江戸の知恵の象徴です。 三、下着と衛生: 普段見えない肌着(襦袢や湯帷子)の役割も重要でした。特に、入浴文化の浸透に伴い、汗を吸い取り、体を保護するための綿や麻で作られた下着の役割と、それらの衛生的な管理方法についても触れます。 終章:江戸布の遺産―現代への接点 本書は、江戸の服飾史を単なる美術史としてではなく、経済史、社会史、技術史の交差点として捉え直すことを試みました。華やかな表の顔の裏側で、庶民がいかに地道な技術と知恵を駆使して自己を装い、社会と折り合いをつけてきたか。その過程で生まれた染織の技術と美意識は、現代のテキスタイルデザインやサステナブルなものづくりを考える上で、多くの示唆を与えてくれます。江戸の布は、単なる「衣服」ではなく、当時の人々の哲学と生きた証そのものであったのです。

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